芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

親水公園にて その41

私をいちばん記憶していたのは 四十三年間 同じ屋根の下で暮らした妻だった   八年前 彼女は死んだ その時から 私の記憶の大半は死んでしまった   彼女が死ぬということは 私を誰よりも記憶している人を