芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

「トラークル詩集」再読

 ボクは十八歳の時、この詩集を手にした。その時は、没落していく、言葉全体が沈んでいく、そんな印象を受けた。何処へ? わからなかった。この詩人は小舟にのって夜の流れをくだっていくのだが、行き着く先はボクにはわからなかった。

世界の詩集第七巻「リルケ詩集」

 この詩集もワイフの遺品である。ボクと出会う前の若き日に彼女はこの詩集を読んでいた。    世界の詩集7「リルケ詩集」 富士川英郎訳 角川書店 昭和42年10月10日初版    ボクはリルケを多少かじ