この詩集の書名は「生きっちょいさっさ」となっている。この言葉は著者の生活する都城地域の方言で、「生きている間」、と言う意味である(本書57頁参照)。 「詩集生きっちょいさっさ」 くらやまこういち著 本多
月別: 2020年2月
ジャン・アメリーの「罪と罰の彼岸」
なんとも言いようがない本に手を出してしまった。それでも勇を鼓して読書感想文めいたものを、ボクは書こうと思う。 取り敢えず、理解しやすいところから、この本の中へ侵入しようではないか、と言って、理解しやすいのかどうか、余
黒いフタ
狂気のフタが開いた 幾千のアリが出た 幾万のウジが出た 幾億の死体が出た 早逝した父が 精神を病んだ母が ギャンブルに溺れた兄が すい臓ガンで死んだ妻が 蒲団の上で仰向いているボクが 死体の山からヌルリと出てきた 足もと
ベンジャミン・ジェイコブスの「アウシュヴィッツの歯科医」
一九一九年にポーランドのヴァルテガウ地方のドブラに生まれた著者は、一九四一年から一九四五年に解放されるまで、おおよそ四年間、ユダヤ人だという理由だけで強制収容所を転々する。その間の著者自身が経験した生活をこの書は描いて
ボクの二十三歳の時の作品「ハンス・フアプーレ」を、改稿しました。
「ハンス・フアプーレ」 山下徹著 発行日 一九七三年冬 ガリ版二十部 二〇二〇年二月十六日 改稿 この作品も前作「刻印」と同様、ボクのワイフ、えっちゃんがガリ版で
ボクの二十二歳の時の作品「刻印」を、改稿しました。
「刻印」 山下徹著 一九七二年四月十七日発行 ガリ版20部 二〇二〇年二月二日 改稿 この作品は、ボクが二十二歳の時に書いたもので、ボクのワイフ、えっちゃんがガリ版で本にしてくれた
ケルテース・イムレの「運命ではなく」
この書は、アウシュヴィッツで十四歳の少年が十六歳と偽ってガス室送りを免れ、強制収容所で労働者として一所懸命に苛酷な状況に適応して生き抜くけなげな姿が描かれている。 「運命ではなく」 ケルテース・イムレ著