この本の著者は、一九五八年に洗礼を受けキリスト教の信者になっているが、一九三三年、二四歳でドイツに留学し、ボン大学でカール・バルトに学んだことがその発端だ、そう言って決して過言ではないと思う。ただ、ドイツ留学へ出発する
月別: 2018年6月
夜の雨
雨もよいする 六月のたそがれ きょうも公園の 花園を歩く 紫 うす紅 白 あじさいは咲き乱れ ゆりの花々が小さな声で もう夜のおしゃべりを始めた 霧雨に揺れる ラベンダーの薄闇に あの人がいる 霊の足音が
星野元豊の「浄土の哲学」
今から四十三年昔、二十六歳の時に夢中になってむさぼり読んだこの本を、ボクはこの歳になってもう一度開き、最終行を見つめて、本を閉じた。懐かしくて胸が震えた。集中した読書をして重たくなったまぶたを休めるため、ベランダに立っ
星野元豊の「浄土」
ボクは二十六歳の時、この本を手にして、感動した。もう四十三年昔の話である。 このところ、十代二十代の頃に読んで、スゴイ! そう思った本を再読している。贅沢な老後の時間である。 「浄土ー存在と意義」 星