芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

吉本隆明の「高村光太郎(飯塚書店版)」を読む。

 私は十七歳の時、岩波文庫の「高村光太郎詩集」を買い、一読したきり、それ以来ほとんど手にしていない。その当時の私の心に高村光太郎の言葉は、傲慢かも知れないが、キレイ事だ、そう映じた。    「高村光太郎(飯塚書

詩誌「布」三十七号を読む。

 過日、先田督裕さんから詩誌が送られてきて、さっそく、読んでみた。    詩誌「布」三十七号 2020年9月20日発行    初めから、最後まで、山あり谷ありだったが、やがて河口まで流れて、気がつけば

詩誌「座66号」を読む。

 津田文子さんから詩誌が送られてきた。七人の作者で合計十篇の詩が発表されている。彼女のレターによると年に四回出しているとのこと。もう十六年以上続いている計算になる。   「座66号」 発行者 座の会 2020年

「リヴィエール172号」を読む。

 おそらく詩歴の長い方ばかりだろう、それぞれの作者が独自の境界の作品を書いていて、一気に読み通してしまった。    「リヴィエール172号」 発行所 横田英子 2020年9月15日発行    中でも、

吉本隆明の「シモーヌ・ヴェイユについてのメモ」

 シモーヌ・ヴェイユに関して言えば、私は無知である。ただ、二十代前半、私と同じ屋根の下で暮らした「えっちゃん」という女は、シモーヌ・ヴェイユの著作集全五巻(春秋社)を持っていて、おそらく尊敬していたのではないか、私はそう

特別な命

 今夜、ダイニングで焼酎を飲んでいる時、こんな映像が頭の中へ浮かんできた。……芦屋に住んでもう十七年が過ぎてしまったが、このうち、最初から十一年余りまで、亡妻えっちゃんと同じ屋根の下で生活した。愛犬ジャックもいた。愛猫ア

ガッカリがスッカリ

 きょうは午前三時半頃起きて、「芦屋芸術十一号」の原稿の整理をしました。飲食から読書まであれこれほとんどすべて、東窓の飾り棚に亡妻とジャックの遺影と骨壺が置いてあるダイニングでやっているので、まず、例のごとくダイニングの

「芦屋芸術十一号」を出版します!

 今年の七月十九日に出した「芦屋芸術十号」に引き続き、この十月二十五日に「芦屋芸術十一号」を出版します。やはり十号と同様、すべての作品を私一人で書きました。また、十号より文字数がもっと多くなってしまいました。収録作品は以

「風のたより21号」を読む。

 目次を見て、松岡祥男以外は、私には初めて接する作者だった。だから最後まで興味深く読むことが出来た。    「風のたより21号」 発行所 風のポスト 2020年8月発行  住所 〒168-0065 杉並区浜田山

「ハンス・フアプーレ」を再改稿しました!

 この作品は、もとはと言えば、一九七三年冬に私の亡妻「えっちゃん」がガリ版刷りで本にしてくれたものです。その作品を、今年の二月二日に改稿しました。だが、まだ不満だったので、細部に過ぎないのですが、さらに言葉のイメージや音