芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

きょうも、志賀直哉の短編を読みました。

 不易流行という有名な言葉があるが、確かに人間の姿・形も歳月と共に変化していくが、十年ぶりに会った友達でも、「やあ、お元気?」、そんな挨拶が出来るのも、からだにも不易なるものがあるのだろう。それをボクラは「面影が残ってい

また、志賀直哉の短編を読んでしまった!

 ひょっとしてボクはAに洗脳されたのだろうか。夜の街の電光の中から、「志賀直哉の短編が好き」、彼女のそんな声がして、また、ボクは、しょうこりもなく、こんな本の扉をたたいた。  「小僧の神様・城の崎にて」 志賀直哉著 新潮

そして、志賀直哉の短編を読んだ。

「志賀直哉はどう?」 「『暗夜行路』や『和解』などは読んだけれど……」 「わたしは、志賀直哉の短編が好き」  もともとボクは所謂「白樺派」の作家は読まなかった。おそらく肌に合わないだろう、そんなふうにずっと思っていた。「

初めて、有島武郎を読む。

「わたし、有島武郎が、好きなの……」  賑やかな夜の街をならんで歩いている時、不意にはしゃいで、Aは有島武郎の作品「或る女」についてまくしたてた。 「ボクは、何故か、今まで一度も読んでいないけれど……」  「小さき者へ・

偶然、シェンキェーヴィチの「クオ・ワディス」を読む。

「今、ショーロホフの『静かなドン』を読んでいます。昔、えっちゃんが読んでいた本だが、彼女を偲んで」 「おもしろい?」 「まだ、読みかけたとこだから……」 「シェンキェヴィチの『クォ・ヴァディス』って、おもしろいよ。ネロ時

「吉田一穂全集」第三巻を読む

 第三巻は、この詩人の童話作品が収録されている。第一巻から読み始め、この第三巻に至って、彼のすべての作品を読み終えたことになる。  「定本吉田一穂全集」第三巻 昭和58年1月20日発行 小澤書店  もう少し詳しくみてみよ