芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

蜃気楼

はじめて蜃気楼を見た。エジプトのアスワンからアブシンベルへの途上、車窓から砂漠に広がるオアシス。水面には黒い島影さえ浮かんで……砂漠を進軍する部隊が飢えと渇きに苛まれ、前方に現れたオアシスに向かって隊長の制止も聞かず一人

ボードレールとその周辺

ボードレールについて考えている。1960年代に人文書院から出た全集を第三巻まで読んで、いま、第四巻の美術評論を読みすすんでいる。昔、つまり四十年余り前にこの四巻本の全集を買ったが、第一巻と、第二巻の人口の楽園や短編小説、