芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

全訳「正法眼蔵」巻一 中村宗一著

 さっぱりわからなかった。おそらく西暦一二四〇年前後、禅の修行者を前にした道元の説法を中心に書写されたものだろうか。こういった特殊な状況下で特殊な言葉で語られた文を、ボクのような門外漢がわかるはずもないし、また、わからな

世界の詩集第六巻「ランボー詩集」

 ボクのワイフの遺品であるこの詩集は、頁がよく繰られていて、かなりくたびれている。この詩人の詩を十九歳の彼女は、何度も繰り返して読んだのだろう。    世界の詩集6「ランボー詩集」 金子光晴訳 角川書店 昭和4

世界の詩集第五巻「シュトルム詩集」

 シュトルムの名前を初めて知ったのは、十代に読んだ立原道造の詩集「萓草に寄す」の中だった。詩集の中の一篇「はじめてのものに」を読んでいて、「エリーザベトの物語」という一語に出会った。確か巻末の注釈で、シュトルムの小説「み

世界の詩集第四巻「バイロン詩集」

 この詩集もボクのワイフの遺品である。五十年近い昔、彼女が十九歳で読んだ本を、この歳になって、僕が読んでいる。彼女の供養だと思っている。ケッタイな話だ、ほとんどアブノーマルか。    世界の詩集第四巻「バイロン

山中従子の「架空二重奏」

   山中従子が「架空二重奏」という詩誌を発行している。山中の個人誌で、毎号、詩・写真・散文で構成されている。    創刊号 2016年1月10日発行   2号 2016年5月17日発行   3号 2