芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

芦屋ビーチクラブ その24

 朝八時過ぎ、小雨の中、芦屋浜へ出る。  浜には誰もいない。雨で芦屋ビーチクラブの活動も中止だろう。去年の七月に参加してから雨天中止は、私の記憶では、初めてだった。  私は毎日、雨が降っても、芦屋浜から総合公園の小道を歩

アルファさん 第二十一夜

 夜の六甲山を歩いた。もう夜中の十二時は過ぎているだろう。こんな夜更け、誰もいなかった。アルファさんと二人きりだった。  ボクは昔、もう四十年前後になるが、九年前に亡くなったワイフと息子たちと四人、日曜になればよく六甲山