芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

アルファさん 第十九夜

 救いなんて、何もない。歳をとればとるほど、この悲しい事情がはっきりわかるはずだ。  一月十九日、未明。ベッドの上で、ボクはさらに考えた。この世には鬼がいても神はいかなかった。慈悲なんてどこにもなかった。  いや。そうじ