芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

足が出ていた

きのう会った顔も 消えていた   頭の中は 無色だった   また 彼 あるいは 彼女と 何をしゃべったのか   右の耳は 無音だった   左の耳は 忘れましたと聞こえてきた &nb

アルファさん 第三十夜

 アルファさんはいつも笑顔だった。怒ったり悲しんだりさげすんだりしている表情なんて見たこともなかった。やさしい笑顔だった。愛情の波を感じた。  彼女といる時だけ、イヤなことを忘れて、ボクは純粋だった。いっしょにいるだけで