芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

夢と粉末

 氷の地区はやはり実在していた。  この実在について私はもうこれ以上あなたがたと議論はすまい。確かに彼等は粉末を常用している。その結果、彼等の体温は著しい低下をまねき、既に氷点下に達している。事実、外気と触れ合った彼等の