芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

詩誌「鳥」第78号を読む。

 きょうも榎本三知子さんから送っていただいたこの詩誌を読んだ。

 

 詩誌「鳥」第78号 編集者 佐倉義信/なす・こういち/元原孝司 2020年6月15日発行

 

 これで76号から三号にわたって毎日読み続けている。今回も一通り読ませていただいた。

 詩の世界では、言うまでもなく、愛と死を主題とする作品が多い。人間の心の底にずっと横たわっているのだろう。そこから表現衝動が否みがたく沸き上がって来るのだろう。

 今回は、死をめぐって織り上げられた作品が多い。さまざまな作家の体験の中から口をついて出た言葉を綺麗にととのえていく作業だった。とりわけ、前回から続いて書かれている榎本三知子の「姪孫 二人への手紙(二)」は少女時代の戦争体験に向き合った貴重な言語表現だと言える。