芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

亀と三十三年半、反復した!

 雨が朝方に止んだので、曇天の下、七時過ぎ、亀の池の掃除を始めた。

 池を洗っている間、きょうはなぜか私の足元にくっ付いて彼は離れようとしない。作業も後半になって、やっといつものように庭中あちらこちら散歩しだした。今度は手に負えなくなってきた。

 春、冬眠から目覚めて、冬、ふたたび長い眠りにつくまで、三十三年半、おおよそ週に一度、こうしていっしょに生きてきたんだ。

 八時前、作業が終わってふたりだけで遊んでいると、また雨がぱらついてきた。