芦屋芸術|芸術誌・現代詩・小説

スナックに浮かぶ満月

 その夜は星ひとつない空が墨で塗り固められていた。スナックのドアを開けると二人の足もとが闇から浮かび上がつた。客はいなかった。ベージュのソファーに腰を下ろして。   Ⅿ郎 君とはこんな四角い間柄ではなかったと思