芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

浮かんでいた

ふたりのときは なにも浮かばなかった   ひとりになってから 浮かんでいた   いっぱい あふれるくらい   あなたと遊んだ さまざまなときが     *きょうのお昼、零

財布

 薄暗い長い橋を渡って、この料亭で酒を飲み、支払いの段になってから、会議があったホテルのロッカーに上着をかけっぱなしだったのを彼は思い出した。上着の内ポケットに財布が入っているのだ。店に事情を説明して、灯りに浮かんだ階段