芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

激流になるまで

 楽しい一夜を過ごした。そういえばこんな夜は久しぶりだった。酒もなかった。女もいなかった。ひとりぼっちだった。まわりは闇が囲んでいた。しかし、幸せだった。水の音がした。その音は、彼を拒絶するのではなく、和解しようとしてい