芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

未明に

 今夜は十二月二十九日、今年最後の忘年会だった。友人Nの家で五人の男が集まって酒杯を交わした。いつもお世話をかけているN夫人の手料理が出された。妻を喪って九年、私は一度たりとも夕食は家で摂らなかった。毎日、外食だった。朝