芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

海鳴り

 夕方、辺りは赤味を帯びて輝いていた。月並みな表現ではあるが、夕焼けが燃えていた。山の中腹に位置する温泉街なので、晴れた日の夕暮れ時はいつもこうなのだろうか。  バス停があった川向うから橋を渡った交差点、左手の対向一車線