芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

カラムクドリさん、きょうも来た!

 最近、近所の親水中央公園でカラムクドリをよく見かける。公園の北側、中央辺りの枯れた草むらをピョコピョコ跳ねながら移動する。

 カラムクドリがいる時は、「きょうは、いるな」、すぐに私は了解する。何故って、おそらく珍鳥なのだろう、十人前後、少なくとも五人前後のカメラマンが、望遠レンズを装着したカメラでその鳥を追っているから。

 きょうは十人くらいのカメラマンがいた。私も一緒になって、スマホでその鳥を追いかけた。だが、七、八メートル離れた小さな鳥なので、やはりスマホではうまく取れない。亡妻はカメラが好きで、一眼レフや望遠レンズなどは遺品として手元にあるのだが、何故か、そのカメラは彼女の骨壺と遺影の前を今なお飾っていて、まだ、私の指は一度たりとシャッターを押していない。

 とにかく、きょうも、スマホで私はカラムクドリを撮った。

 

 

*とても見ずらいと思いますが、写真の中の、白い羽の小さな鳥が、カラムクドリです。