芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

花ざかり

 きょうはどうしても行こうと思っていた。十年前まで、もうこの世にいない悦子と愛犬ジャックと三人で花の下を歩いたキャナルパークへ。  思った通り、あの時のようにまた花は満開だった。ただあの時と違っているのは、ひとりで歩いて

確認

 五十年後の話になるが、そのころ日本でもテロが年に二回ないし三回発生し、やがてテロがテロを呼んだ。あちらこちらで頻発して、百年後には廃墟だった。もちろん言うまでもなく、これは日本だけの現象ではなく世界の隅々にまで拡散して