芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

あれだ

 何が浮かんでいるのか、わからなかった。何かだ、彼は独り言ちた、何かが浮かんでいるに違いない。  流木だろうか。まさか。頭の中に流木が浮かぶだろうか。そんなはずはない。もっと柔らかいものだ。だって、もし流木ならば頭の皮を