芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

送り火

 夕方、また芦屋浜から総合公園を歩いた。西陽が強く射していた。昼間よりおおぜいの人が浜で遊んでいる。十代、二十代の若い人が多い。私のような年配の人は見かけなかった。夕方といってもまだとても暑く、外出は控えているのだろう。

送り火まで

 きょうのお昼、十二時過ぎに芦屋浜へ出た。きのうの台風で海は濁り、浜辺に流木などが流れついていた。しかし、さほどの高潮ではなかったのだろう、大きな流木は見あたらなかった。    八月十六日の真昼時  芦屋浜は

笑顔

 台風七号の去った朝、落ち葉だらけの庭掃除は一仕事だった。九年前まではワイフとふたりでおしゃべりしながらやっていたので、お遊び程度の作業だった。今は違う。箒で落ち葉を掃きながら、腰がかったるくなると、まるで苦行僧のまなざ

外は静か

 きのう、潮岬に上陸した台風七号は私の住んでいる芦屋よりも西、大阪湾を北西に移動して昼過ぎに明石に再上陸した。足の遅い台風だった。時速十五キロの自転車くらいの速度でそのままゆっくり日本海へ向かって北上、兵庫県を縦断。その