彼の中で何かが壊れていた。それに気づいた時にはすでに手遅れだった。メモ帳にこんな言葉をイタズラ書きまでして。 消えていく 家に住んでいた小さな虫でさえ この世から消えていく なぜって これ以上こ
あの時のメモ帳から
芦屋芸術は詩・小説・文学・音楽・絵画・・・etc 芸術誌の発行とWEBでの表現を展開する芸術コミュニティサイトです。
彼の中で何かが壊れていた。それに気づいた時にはすでに手遅れだった。メモ帳にこんな言葉をイタズラ書きまでして。 消えていく 家に住んでいた小さな虫でさえ この世から消えていく なぜって これ以上こ
しずくだけが落ちている 右の足うらとふくらはぎに ぽたり ぽったん ちとり 源もなく だが足うらとふくらはぎは濡れている いったいどこから落ちてくるのだろう しずく
もうこのへんでいいだろう 撮影するのはやめてください ここから先は立入禁止です わたしだけの場所です みなさんはみなさんの場所へ帰ってください 先日観た映画「夜の変奏曲」の終演間際の場面、主人公
もうその先は考えないようにしようと思っていた。 長い間、がんじがらめになっていたことは確かだった。だが、手錠だろうか、縄だろうか、鎖だろうか、それとも拘束衣なのか。いったい何でがんじがらめになっていたのだろうか。もっ
そうだろうと思っていた けっきょく そんなところだろうと だって じっさい とんちゃん こうだよ 一分でも楽しく生きることができたら それで いいじゃん
昨夜、芦屋浜で夏恒例の花火大会があった。芦屋市民のみならず他府県からも花火鑑賞へ。いつもは静かな住宅街だが、毎年この日だけはものすごい人だかり。 我が家は会場に近い。ごく近所。私の友人も四人、車二台でやって来て、我が
あたしは しょせん 切り花ですが でも 花として 小さな花瓶の中で けんめいに水を吸いつづけました 一日でも 一時間でも いいえ たとえ四分でも長くここにいたい 切られてしまった こんなあたしだけど お願い M もっと
今夜、芦屋浜で花火大会がある。もともとは無料でやっていて、浜辺でゴザなどを引いて、亡妻と何度か楽しんだこともある。いつのまにか有料になってしまった。浜だけではなく、総合運動公園でさえ花火大会の入場券を提示しなければ入場
私の友人に津田文子という詩人がいて、詩誌「座」を送っていただくことがある。その詩誌で以前からこの詩人の作品には親しんできた。今回、これまで「座」に発表してきた十年間の作品集成としてこんな詩集を出版された。
複雑怪奇な街並みだったといっても、いったい何が言いたいのか、誰にも理解はしてもらえないだろう。確かに彼の記憶も既にボンヤリして薄闇に漂っているばかりだが、それでも気味悪いあの街並みの気配だけは脳裏にこびりついている。彼
以前私はこの詩人の詩集「出口という場所へ」(澪標)を読んだ。また、その読書感想文は芦屋芸術のブログに投稿しているので興味のある方は参考にして欲しい。 さて、このたび手にした詩集はこれだった。 詩集「日
永井ますみさんから詩誌を送っていただいた。 「リヴィエール 201」 発行所/正岡洋夫 編集/石村勇二・市原礼子・内田縁・後恵子 2025年7月15日発行 十五人の詩人が十六篇の詩を発表
冨永多津子さんから詩集が送られてきた。一読後、しばらく時が経ってしまった。このたび再読した。こんな詩集だった。 「マッチ箱の舟」 冨永滋著 風詠社 2018年2月9日発行 この著者の詩集
きょうは日曜日。言うまでもなく芦屋ビーチクラブの日。 でも、いつもと少し違うことがあった。海の日のイベント。みんなブルーサンタのコスチュームで芦屋浜に登場。もちろん、私も。 また、海の日にちなんで、私の母校、兵庫県
とんちゃん 妄想ばかりしてちゃ ダメよ いずれ 妄想に殺されるわ
昨夜は二軒のスナックを回ったが、十時半には帰宅した。翌日、もちろんきょうのことだが、えっちゃんの十一年目の命日だった。 だが、しかし、命日といっても、何か特別の法事をするわけではない。十一年間、土に還らずダイニングル
どこまでも続く道 この歳になって そんな道があるのが わかった この道を歩いて あなたは帰ってきた 今夜
ふたつの いのちは 抱きしめあうことによって いよいよ 透明になっていた ただひとつの いのちにまで
<Ⅰ> ひとりで ぼうぼうとした場所をさまよっていた ぼうぼうとした場所? いったいここはどこなんだろう <Ⅱ> ええ⤴⤴ どこ?? 耳が聞こえにくくなっている かろうじて日本語
夢のなかでさえ いなかった あの頃は この人差指の下にも
身勝手な男 身勝手な女が 出会って 結局 別れた あるいは 身勝手な男と 愛の深い女が 出会って 結局 別れた あるいは 愛の深い男と 身勝手な女が 出会って 結局
汗だくだった。おそらく朝から真夏日だったのだろう。浜の雑草を抜きながら、昨夜から今朝までのあれこれを思いめぐらしていた。 夕方、友人二人を交えて寿司屋で食事をした、もちろん酒を飲みながら。思えば六月の末辺りからこの二
とんちゃん この世の女の中に わたしをいれちゃ ダメよ 絶対 ダメ わたしのいない愛を どうぞ探して まだ あの世があるから
今週は何かと夜遊びの機会が多かったけれど、昨夜は一人でスナックを二軒歩いた。疲れていたせいか、何時に帰宅したのか記憶にない。おそらく十二時前だったのでは。 ぐっすり眠った。朝、七時半。家事を始めた。庭掃除を終え、スズ
そんなバカな話が、誰しもそう思うかもしれない。だがこれが事実なのだ。かいつまんで話しておこう。リカの不条理な生い立ち。信じられない母親のもとで。 ―あのね、わたしね、四人姉妹の長女だったけど、あとの妹たち
―ヤミオ。あたしたち、もう一度ニンゲンにもどることって、できると思う? 今のあたしの最大の関心事よ。ニンゲンって、もうニンゲンでもないのに、またニンゲンになるなんて、そんなこと、できる?…… ―確かに今じゃ、リカは緑汁、
先田督裕さんから詩誌が送られてきた。 「タルタ」66号 編集/井上和之・田中裕子 発行/タルタの会 2025年7月1日発行 この詩誌は、九人の詩人が十六篇の作品を発表し、一篇の詩集評で構
言葉を話すくちびるから 遠く離れて 炎天下 帽子をかぶり 海辺の町を 歩いています 夏の くちびるから 離れて
―あした、楽しみにしています。 きょうは、お昼、息子たちとウナギ。 精力つけて、あしたにのぞみます。 ―あらまあ。まだ7月6日の日曜日。 土用の丑の日、先取りするのね。 ―近々リカちゃんも行かない? ―ヤミちゃんもたまに
七月最初の日曜日。家事を終え、スズメたちカラスたちに食事を用意して、朝八時前に芦屋浜へ向かった。庭掃除をするだけでもう芦屋ビーチクラブの制服、水色のT シャツは汗に濡れていた。 きょうも浜の雑草を一時間、抜き続けた。
昨夜は久しぶりに一人でスナックを二軒回ったが、十一時前には帰宅していた。それというのも、きょうの正午、近所のヨットハーバーにあるイタリア料理店マレロッソに二人の友達と昼食の約束があったから。言うまでもなく、その前に、土
夢は 夢に過ぎないと ずっと思っていた この歳になって そうじゃないと やっと気づいた あなたと暮らした 歳月
十年たてば 泣くこともできる 昔 そんな話を聞いた
「胡蝶の夢 鵲の夢」 落山泰彦著 発行人/落山泰彦 編集人/伊奈忠彦 2025年6月30日発行 一気に読んでしまった。おもしろい本だった。この本は自伝とか自分史の分野になるのだろうが、そうとは言い切って
ごめんなさい わたしは過去を 語りたくありません 語るたび 癒えて くっついたばかりの傷口から また 血がしたたり落ちてきます ください ホラ これを ごらんになってください ください ねえ ヤミオ もうこれ
でもね あたし そうじゃなかったの 家がイヤで 早く出たくって 結婚した それしかなかった あたしが 家から自由になるためには わかってください あの男と結婚するしかなかった 十年前に亡くなったあの男 あたし もう七十
指を見つめていた、親指から小指まで、両手の。さらに、足指まで、両足の。どうしてこんなにたくさん指ってあるのかしら。リカはふとそんな思いにふけってしまった。たそがれ。畳を夕日が染めていた。足を見つめていた目をふともたげる
昨夜は芦屋の岩園にある小料理屋に四人で落ち合って、そのあとに訪れたスナックで二人の新しい友達が出来、そのまま六人連れで次のスナックへ繰り出した。そのうえ、ここでもまた一人、新しい友達が。 かくして帰宅したのは、きょう
「ヤミオ。たまには、お食事、どう?」 久しぶりにリカからラインが来た。 闇男はいつものセカンドバッグを手に、玄関を出た。 皿が出ていた。テーブルの上だろうか。置かれている場所があいまいだった。ボンヤリ
昨夜、入学式がありました。厚化粧した五十代の女性が鞭を振り上げながら叫んでいました。紫色のルージュで化粧したくちびるをつるっと突き出して。 ここに入学すれば、一生卒業できません。生涯学習。そのかわり、紅、紫、緑、漆黒
すべてが
永井ますみさんから詩誌が送られてきた。 「現代詩神戸」289号 編集/今猿人・神仙寺妙・永井ますみ 2025年6月10日発行 十八人の詩人が二十二篇の詩、エッセイが三篇、編集者三名の書い
先週の日曜日の朝、芦屋ビーチクラブで清掃活動をしながら、「今日から梅雨明けだな」、そんな感慨を抱きながら雑草を抜き続けていた。 ところがどうだろう。一週間後の本日、日曜日の朝。私は雑草を抜きながらこんな感慨にふけるの
この二週間、ほとんど夜の飲み歩きはしていない。夜遊んだのは二回だけ。後は自宅謹慎。多少の酒を飲みながら。 四十七年間続けている仕事と芦屋芸術関連や別冊關學文藝第七十一号に寄稿する作品作りなど、多忙だった。別冊關學文藝
あなたを思い出さない日はなかった あなたのあのまなざし 死が近づいていた けれど やはり だけど もう一度
後藤光治さんからこんな詩誌が送られてきた。 「アビラ22号」(抒情詩篇) 後藤光治著 文彩堂出版 2025年6月10日発行 今号の「アビラ」は従来と様子が違った。著者のこれまでに発表した
追いつめないで そんなこと言って あたし ちょっとしたこと しただけよ だから イヤ そんな目をして 追いつめないで そうよ そうして 欲しいの もっと お願いしとく もう しないから けっして 金輪際 ね けっしてよ
こんな詩誌を読んだ。 「詩人の輪通信60」 九条の会詩人の輪事務局・編集部 2025年6月1日発行 歴史や社会の在り方に批判的なまなざし向けて綴られた言葉を中心に構成された詩誌だった。批
山中従子さんから詩誌が送られてきた。 「カルバート11号」 発行/編集 樋口武二 2025年6月3日発行 私は基本的には送っていただいた本は最初から最後まで読む癖がある。悪癖かもしれない
確かにくすぶっていた。何がくすぶっているのかと問われても、闇男にはもう返答するすべもなかった。既にすべてがそぎ落とされていた。これってもはや身体とは言えない。以前、熟知していると思っていたニンゲンではなかった。彼の記憶