芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

彼は 今

線状虫がやって来た

いったい 何匹いるのだ

五本前後の黒糸触手をうごめかせ

ねばねば

接着音をうめき出しながら

頭から

やがて

もぞもぞ

全身を覆い尽くした

細かい三角形の卵を寝室にまき散らし

無数の線状虫が孵った

死ね

立腹した声が 右耳まで 届いた

そうだ 線状虫に埋もれて 食い尽くされて このベッドで 彼は死ぬ