芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

「恋愛詩篇 えっちゃんの夏」を発行します!

 今年は正月を返上してこの作品の推敲に私は没頭した。それからも折に触れ細部を修正し、きょう、やっと完成した。外見から見れば、四百字詰め原稿用紙二百七十枚くらいの恋愛小説に見えるかもしれない。しかし、よく見れば、恋愛詩篇だった。

 思えば、二〇一四年七月十九日に妻悦子がこの世を去り、その月末から八月十五日までの二週間余りで書いた「ふたりだけの時間(2014年6月11日~7月19日)」(発行所芦屋芸術、2014年9月2日発行)、この作品から出発して、おおよそ八年半、やっと終着駅にたどり着いたのだった。

 書名は、「恋愛詩篇 えっちゃんの夏」とした。目次を以下に掲げておく。

 

  第一篇

   ふたりだけの時間(二〇一四年六月十一日~七月十九日)9

 

  第二篇

   青いひかりの手記 71

 

  第三篇

   えっちゃんへの手紙 107

 

  第四篇

   出会い、そして別れ 145

 

  エピローグ 165

 

   あとがき 173

   参考文献 177

            表紙絵 山下哲胤/扉絵 清位裕美/写真 山下悦子

 

 発行日は、二〇二三年四月一日。この本が完成するまでに、さまざまな言葉で私は亡妻「えっちゃん」を表現した。その資料は<参考文献>としてこの本の巻末に掲載しているが、ここに再掲しておく。

 

 参考文献

「東京マザー」         「別冊 芦屋芸術」    二〇一三年十一月一日発行

「芦屋芸術七号」                     二〇一四年七月十八日発行

「ふたりだけの時間」      「別冊 芦屋芸術」    二〇一四年九月二日発行

「青いひかりの手記」      「芦屋芸術八号」所載   二〇一五年六月十一日発行

「詩篇えっちゃん」        発行所 芦屋芸術    二〇一九年七月十九日発行

「えっちゃん幻想」       「芦屋芸術十号」所載   二〇二〇年七月十九日発行

「えっちゃん祭」        「芦屋芸術十一号」所載  二〇二〇年十月二十五日発行

「えっちゃんの夏」       「芦屋芸術十二号」所載  二〇二一年三月一日発行

「えっちゃんへの手紙」     「芦屋芸術十三号」所載  二〇二一年四月十九日発行

 「フォト詩集 七年の後に」    発行所 芦屋芸術    二〇二二年五月十九日発行

 「フォト詩集 親水公園にて」   発行所 芦屋芸術    二〇二二年十一月十九日発行

 

 今後は、亡妻「えっちゃん」への作品を私は書かないだろう。おそらく、これで、オシマイ。

 これからは、「芦屋芸術十七号」のことを考えなければならない。十号から十五号までは私一人で書いていた。だが、数日前に出来上がった芦屋芸術十六号からは私一人ではなく協力者とともに芦屋芸術を作っていこう、そんな方針に変えた。しばらくの間、参加したい、協力したい、そういった人と話し合いながら雑誌作りをしたい、そう思っている。

 

*写真は、今回出版する「恋愛詩篇 えっちゃんの夏」の扉に描いてくれた清位裕美の水墨画、画題は「桔梗」。花言葉は「永遠の愛」。