芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

空きカン

公園を歩いていた。 見覚えはなかった。 より正確に言えば、公園に違いないと思いながら歩いていた。 あたりは灰一色だった。 片隅にビールの空きカンがひとつ、転がっていた。 私はそれを拾いあげた。 数歩先にも転がっていた。