芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

悪魔の教室

 昨夜、入学式がありました。厚化粧した五十代の女性が鞭を振り上げながら叫んでいました。紫色のルージュで化粧したくちびるをつるっと突き出して。

 ここに入学すれば、一生卒業できません。生涯学習。そのかわり、紅、紫、緑、漆黒、ベージュなどなど……さまざまなルージュであなたの足の爪先から髪の毛までが……いつまでも……そうね……絶えることなく……そうよ……いっぱい……しゃぶり続ける音が……ねっ……永遠に濡れて……

 

 ごらん

 この教室

 無数のくちびるが

 開いて

 つまさきから

 ふくらはぎ 耳たぶまで 無数の色で彩ってくれる

 吸いつづけてくれる

 あなたに永遠の愛を教えるために ほんとよ

 

 嘘じゃない

 毎晩 骨が踊っている あなただけのために

 複雑な骨組みの中で 無数のくちびるがぴくぴく動いている 引きつっている

 あらゆる方角 すべての場所に向かって

 つるつる吸いついてる つるり つちゃり つるりん つちゃりん つちゃあん

 

 あなたが発狂するまでね 発狂してこの窓から飛び出すまでよ