芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

たきぎ

午後三時

この団体は

各自一頭の羊を曳き

やぐらの下に結集した

やぐらの先端は

雲に隠れている

各自一頭の羊を背負い

天に向かって

順次 梯子をのぼると

すっかりたそがれ 夕焼け雲の中に彼等は消えた

深夜になって

闇の空から この団体は梯子をおりた

背中には各自ショイコにたきぎを背負っていた