芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

耳地獄

 行きたければ行けばいいだろう、そう言われた。間違いない。俺の耳にははっきり突き放すような言葉を投げかけた彼の声が残っている。後になれば誰も信じてくれないばかりか、当事者、彼自身がそんなことを言った記憶はないんだって。