芦屋芸術|芸術誌・現代詩・小説

人生の断崖

血が流れていた

いや もっと正確に言うと 血が混じっていた

いやいや 血みどろだった

というのも これからそのわけを話そうと思う

 

夜の話ではない 暗い 淫らな トラブルでは……

午後零時ごろのちょっとしたイサカイだった

お茶が飲みたいと言ったのに

ビールなんて出しやがって

昼ごはんに オマエってやつは

大事な得意先の社長からこっぴどく叱られてしまった

出入禁止 二度と来るな この赤猿

 

彼は今 人生の断崖に立っている