芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

未明

闇は

一様に

暗くはなかった

あちらでも こちらでも

無数の 白い てのひら状のものが

波うち 騒いでいた

さまざまな闇の部位をめくり

時に 向こう側を垣間見せた

 

わたくしはこれを未明と呼んでいる