芦屋芸術|芸術誌・現代詩・小説

芦屋ビーチクラブ その122

 きょうは午前三時半に起きて作品を一篇作った。そして、五時半から家事を始める。いつもより少し早いが、とりあえずやらなきゃならないことは、芦屋浜の掃除に出かける前に全部片付けてしまいたかった。

 

 庭の掃除も終えて、亀とスズメたちにご飯をあげる。でもカラスたちはいない。彼等はこんなに朝早くにはやってこない。いつも朝八時前後にやって来るから。

 少し汗ばんできたので、ダイニングの椅子に腰を下ろした。午前七時過ぎ。今からアイスコーヒーを飲みながら、パソコンを開いてニュースでも見よう。

 

 午前八時十分前。芦屋浜へ向かう。

 

 先週の日曜日の午前中は文学の会があり、芦屋ビーチクラブの活動に参加できなかった。

 二週間ぶりに、東から西に向かって堤防沿いにゴミを拾い、雑草を抜きながら、あれこれ考えてしまった。

 私は今年七十七歳になったが、平日の午前中は事務所に顔を出し、四十八年間やってきた仕事をまだ続けている。また、「芦屋芸術」のウェブサイトを毎日更新していて、毎年三冊の個人誌を出版している。そのうえ、毎年二回、「別冊關學文藝」に作品を寄稿している。

 そればかりではなかった。週に数回、阪神芦屋駅近辺を中心にして、夜遊びもやっている。酒も若い時と変わらず飲み続けている。毎日。

 こうして、一日一日が終わっていく。

 

 芦屋浜のゴミを拾いながら、こう結論した。

 そうだ。私には過去も未来もすっかり消えていた。

 この今だけが、すべてだった。

 

 

*写真は、八月最後の日曜日、午前八時四十分ごろの芦屋浜。手前の二つのゴミが入ったビニール袋は、私が収集したものだった。