芦屋芸術|芸術誌・現代詩・小説

渦巻

 どうしてこんな状況に立ち至ったのか。既に手錠をはめられていた。そして、背後から目隠しをされた。何も見えなかった。複数の人間がいた記憶は残っているが、何人いたのだろうか。黒い覆面で顔を覆っていたので、男だろうか女だろうか

亀とこの家で二十二年

 昨夜は行きつけのスナックで九時過ぎまで飲み、一昨夜訪れたスナックへと流れた。ある事情があった。言うまでもなく、夜遊びの他愛ない事情ではあるが。しかし私のような低劣な男には、他愛ない事情の中で自分なりに生きているのだが。