芦屋芸術|芸術誌・現代詩・小説

ある自転車

 ほの暗い路地だ。狭いといっても、幅一メートルもない、ほとんど線状路地とでも表現すればいいのか。  おおよそ十メートルくらい先は行き止まりになっていて、高さ三メートルほどのコンクリートの壁になっている。壁の左側には幅約三