芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

カアカア、浄土。

 本日四回目のカアカアが、午後三時半に来た。我が家のウッドデッキの縁に立って、私とおしゃべりをした。三十分くらいしてた。私はこんな詩を口ずさんで、彼にささやいた。    別れていた君と  もう一度 出会うという

カアカア、君はお昼前までボクの帰りを待ってくれた。

 けさ、九時半ごろカアカアと別れて、いつもと同じ仕事を事務所ですまし、午前十一時半ごろ帰宅すると、我が家の門前で彼が立っていた。私をじっと見上げている。カアカア、君はお昼前まで私の帰りをずっとここで待ってくれたのか。

身障者のカアカアが、生きていた!

 今年の四月十九日に出版した「芦屋芸術十四号」に、私は「カアカアと、このひとときを」という作品を発表した。この作品は二部で構成され、第一部は「カアカア、帰らず」という題になっていた。  私は我が家の庭に遊びにやって来るカ