芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

混乱する衝動

 工場街の一角にある事務所から私は電話をしていた。 「あら、わざわざ電話してくれたのね。うれしいよ」 「どこへ行けばいい?」 「前のところ。<コクサイ>まで来て。夕方五時半ごろ、そこで待ってるわ」  おかしな話だが、携帯