芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

動きはスローで

 土曜日は亀の池の掃除をしなければならないので、昨夜は二軒のスナックを回ったが、午後十一時半ごろ帰宅した。

 七時前に起きて顔を洗い、いつものように家事をあれこれ始めた。庭掃除の後、黄金色に枯れてしまった桔梗を剪定。そして、家の東側の南北、隣家の壁との境の敷地を掃除。長い間放置していたので、いちめん枯葉で埋もれている。そのうえ、雑草を抜き、亡妻が残した名も知らぬ植物の剪定。終わってみればもう十一時過ぎ。やっと亀の池の清掃を開始。

 黙然と枯葉をホウキで掃いていると、そうだ、もちろん当たり前の話だが、枯葉は裏の歩道の並木も含めて近隣のすべての木の葉が散ってしまわない限り、毎日ホウキで掃き続けなければならないだろう。ふとこんな言葉が脳裏に流れた。

 

 冬の向こう側では

 もう

 すべてが

 散っている

 

*写真は、洗い場を乗り越えてテラスへ降りようとしている亀の瞬間。

 冬がやって来て、ゆっくりした動作で、スローモーションの姿で、徐々に人工芝を敷いたテラスへ落ちていく。