芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

たそがれと夜のくちびる

メガホンに押しあてた くちびるが

たそがれているなら

この小さな円錐形を

夕空の涯まで拡大した

見えないメガホンの世界は

もうすぐ夜だといえるだろう

 

無限大の夜の中で

くちびるは

ひとりぼっちだった