芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

詩誌「布」三十八号を読む。

 先田督裕さんから詩誌を送っていただいた。

 どこか「おかしみ」が感じられる詩が多々あった。特に男性群の詩はその傾向がいちじるしく、ほとんど「滑稽」と言えるのだった。

 

 「布」三十八号 2021年9月20日発行

 

 阿蘇豊の詩「あの瞬間 朝の顛末」は、具象的な「おかしみ」の手本のような詩だった。どうやらこの「滑稽体」とでもいえる言語感覚は、阿蘇氏の場合、既に高校時代から身に付いていた、天性のものであろう。巻末の同氏のエッセイでも、高校時代に書いた「空」をテーマにした詩を紹介しているが、既に独特な「滑稽体」を持っていたのだった。