芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

弁済不能

 既に弁護団とは打ち合わせが始まっていた。弁護団とは言っても、弁護士とその助手二名に過ぎないが。  首を上下に振りながら弁護士は熱弁をまくしたてていたが、終わってみれば、何を話し合ったのかもうほとんど記憶にない。しかし、