芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

兵士

 その時には、もう私はかなりの手傷を負っていた。このまま死んでしまうのではないか、この世にしがみつこうとする欲望をほとんど放棄していた。マブタから耳や肩や太ももやら、ふくらはぎ、足首に至るまで、体のあちらこちら血が流れて