芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

さんげー原爆歌人正田篠枝の愛と孤独ー

 この歌人は、一九四五年八月六日の広島市内、爆心地より1.7キロの平野町の自宅で被災した時、三十四歳だった。その後、父も義兄も被爆によるガンで死亡、自身も被爆による後遺障害に責め苛まれながら、一九五六年十二月から原爆病院