芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

清位裕美の「亀物語」

 我が家に遊びにやって来るカラス、名付けて「カアカア」の物語を私は「芦屋芸術十四号」に発表した。題して「カアカアと、このひとときを」。二部構成だった。

 思った以上に評判が良かった。私は続いて第三部を書こうと思っている、そんな話を清位さんにしたら、さっそく「カアカア」の水墨画を送ってくれた。その絵は先日ブログに紹介している。

 だが、我が家にカアカアは遊びに来なくなった。この間の事情もブログに詳しく書いている。つい最近、清位さんと会ったとき、私はこう言った。

「カアカアはもう来なくなった。第三部は書けない。我が家の庭に三十三年間住んでいる亀の物語を書こう、そう思っている」

 すると、清位さんから三日後に亀の水墨画がやって来た!

 私は何としても年内には「芦屋芸術十五号」を出さなければならない。その巻頭に清位さんの水墨画と私の文章・写真で構成された亀の物語を発表する覚悟を決めた。