芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

「芦屋芸術九号」を出版します!

 気が付けば、「芦屋芸術八号」を出してからもう四年以上の歳月が消えていた。言うまでもなく、余りにも個人的な事情だが、ボクのワイフ、えっちゃんを喪ってから、ボクはずっと人間的バランスを崩していた。

 そんな状態にもかかわらず、この七月に「詩篇えっちゃん」を自分で編集・校正して出版した。また、去年から依頼されていた岩倉律子さんの詩集「龍の看取り」もボクが編集・校正して出版させていただいた。その上、この八月十五日に、「えっちゃん日記」という四百字詰め原稿用紙百枚余りの言わば「ノンフィクション・ノベル」とでもいう作品を完成させた。この作品は、えっちゃんが永眠した直後から書き始めたもので、実に五年の月日が流れてしまった。後、二本の連作を残しているが、来年のえっちゃんの六年目の命日までには何としてでもすべてを完成させて、まだダイニングの東窓の飾り棚に立っているえっちゃんの骨壷と遺影、ジャックの骨壷と遺影の前に捧げたい。

 つい、話が横道にそれてしまった。ただ、今の流れに身をまかせて、今年の十二月が終わるまでには、「芦屋芸術九号」を出版する。既に二人の詩人に原稿を依頼してOKを頂戴している。それにボクの作品を加えて、もちろん、ボク自身の手で編集・校正して出版する。五年間、全身崩壊の妄想の中で、やっと言葉の道を歩けるようになった。