芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

死夢

この頃
深夜から未明にかけて
死体になる夢を見る
変色して 徐々に腐り ただれ
ねとねとして
汁状に
眼 耳 鼻 口
頭のさまざまな穴からうじ虫が這いずりだし
あるいは 首や下腹部の皮を破って
うごめいている 
内部ではずるずる這いずり回る音が……
野犬の群れが来た
足や腰や内臓を奪いあって うなっている
右手をくわえた赤犬が遁走した
馬鹿でかい奴が小腸に首を突っ込んで
くちゃくちゃしゃぶりだした……
夢から醒めると
蒲団にも畳にも骨が散乱している
あちらこちらで
犬が笑っていた