芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

松岡祥男の「ニャンニャン裏通り」

 やっかいな本に手を出してしまった。何故やっかいかと言えば、著者が余りに博覧強記のため、この本に登場するさまざまな人々について私はほとんど無知であるばかりでなく、この社会や文化に対する著者の食いつき方の主体的な深さに、呆