芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

結局 あなた ひとり

わたしは

ただひとりの読者に向かって

書き続けている

 

わたしが 去れば

この読者も この世から消える

ただひとり あなたにだけ この手紙が届けば それでいいのだから

 

そう思わないか

夜が来れば あたりまえだが

畳の上の夕日は消えている

 

読者はひとりだけでいい