芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

ザ・コレクション・ヴィンタートゥール

2010.12.10(金)。今回もご近所のK子さんから入場券をいただき、家内の運転で兵庫県立美術館に来た。

全展示作品を8区分して、第1章フランス近代Ⅰ:ドラクロワから印象派まで(14作家13作品)、第2章フランス近代Ⅱ:印象派以後の時代(7作家9作品)、第3章ドイツとスイスの近代絵画(8作家11作品)、第4章ナビ派から20世紀へ(6作家14作品)、第5章ヴァロットンとスイスの具象画(3作家8作品)、第6章20世紀Ⅰ:表現主義的傾向(8作家9作品)、第7章20世紀Ⅱ:キュビスムから抽象へ(9作家12作品)、第8章20世紀Ⅲ:素朴派から新たなリアリズムへ(9作家14作品)。
壮大な構想で組み立てられた展示会で、近・現代西洋美術の一面を教えてくれる。つまり、存在しているものをいかに表現するか、存在しているものはあなたにとってどのように見えるのか、あえて単純に言ってみれば、ヨーロッパの優秀な作家が表現したさまざまな美の形而上学だと言っていい。いわゆる存在者の存在。

僕個人としては、ルドンの晩年の作品「野の花」「アルザスまたは読書する修道僧」、モランディの「静物」2作品などを注目した。
常設展にも行った。特集は女と男の多様な姿・形をあまたの日本作家に海外6作家を加えて展示されている。中でも、マイヨールの「コウベのディナ」は目をみはるように美しい。また、同じ作家のリトグラフの連作「愛の技巧」のエロティシズムにも思わず微笑を落としてしまった。第6展示室には森村泰昌のコレクション「『その他』のチカラ」が公開されている。関西の前衛はどこまできたのか。一見の価値はあると思う。
最後はいつもの通りシーガルのラッシュアワーを見て、美術館を後に。