芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

芦屋浜ビーチクラブ その4

 夕方雨が降る予想なので、午後五時ごろ家を出た。芦屋浜へ向かった。きょうは昼間、芦屋で二ヶ月に一回開かれている詩の会に出席したので、朝の八時から九時まで活動している芦屋浜ビーチクラブには参加出来なかった。だから、どうしても夕方だけでも芦屋浜に出て、浜の状態を確認しておきたかった。

 五日前の台風七号で浜は流木などがたくさん運ばれて乱れていた。それでも、芦屋浜ビーチクラブの活動でかなりキレイになっている。それを見届けて、私はホッとしたと同時に、参加出来なかったことを悔やんだ。この夏は例年にない暑さが続いているが、きょうはその頂点、まさに焦熱地獄だった。朝七時ごろ、家の庭掃除をしているだけで、汗びっしょり。まして、八時から九時、浜のごみ掃除の作業。作業に参加していた同じ仲間の北村さんのメールには、こうあった。

「ビーチは暑くて死にそうでした。台風で、漂流ゴミから、風で飛んできた木々、食品、菓子ゴミ、まずは、大きな木から運びましたが、三十分ほどで一度ばてました。」

 金さえあれば何でも出来る、天下を取った気持ちで威張っている人が多々ある中で、芦屋浜ビーチクラブは無償の労働で結びあう仲間だった。どうです。ステキでしょう。私は海を見つめて、つぶやいていた。一番しんどい時に参加出来なくて、ごめんなさい。

 

*写真は、午後五時過ぎの芦屋浜。芦屋浜ビーチクラブの活動で、台風で荒らされた浜がずいぶんキレイになっていた。